Pouch[ポーチ]

スウェーデン映画『100歳の華麗なる冒険』の監督に聞いた! 100歳まで元気に生きるコツ【最新シネマ批評】

100sai_main_large
[公開直前☆最新シネマ批評・監督インタビュー編]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画のなかからおススメ作品の監督インタビューをお届けします。

今回ピックアップするのは、スウェーデン映画『100歳の華麗なる冒険』。100歳のおじいちゃんが老人ホームを脱走する冒険映画です。世界中で大ヒットしたこの映画のフェリックス・ハーングレン監督が来日したので、さっそく話を聞いてきました!

【物語】

スウェーデンの老人ホームから100歳のバースデイパーティの日、アラン(ロバート・グスタフソン)は老人ホームの窓から抜け出してしまいます。思い返せばアランの人生は本人の意志とは裏腹に波乱万丈でした。共産主義の父の影響で革命に巻き込まれ、両親を早くに亡くしたアランの数奇な人生。そんな中、たったひとりで生きぬいたエネルギーで、アランは脱走後も出会う人との交流を糧にして数々のトラブルも乗り越えていくのですが……。

【おじいちゃんの生き方に学ぶ!】

スウェーデン映画界は才能の宝庫です! 古くはイングマール・ベルイマン監督という巨匠がいますし、『マダム・マロリーと魔法のスパイス』のラッセ・ハルストレム監督、『裏切りのサーカス』のトーマス・アルフレッドソン監督……そこにもうひとりフェリックス・ハーングレン監督が加わりました。すでにベストセラーだった原作の映画化、さぞやプレッシャーだったのではないかと聞いてみたら

「撮影中より、プレミア直前が大プレッシャーだったよ。素敵な物語だから演出しているのは楽しかったんだ。でも完成披露前は、もう気になって。僕は子供がたくさんいるから、期待に応えられなかったら子供たちをガッカリさせてしまうし、自分のキャリアもダメにしてしまう……とナーバスだったね。でも結果的には大ヒットして良かったよ」

監督もドッキドキだったようですが、映画は大ヒットも納得の仕上がり。主人公アランの生き方は、この人だから100歳まで生きたのかも……と思わせる独特のユーモアと人生訓の持ち主だからです。

「アランの生き方には人生の楽しみ方がつまっているんだ。僕自身、撮影中、アランの考え方に助けられたよ。例えば天候や役者のこと、撮影には様々な心配事がたくさんあるけど、アランのように未来のことをあれこれ考えないことにしたんだ。ヨーロッパでは若いときにたくさん働いてお金を貯めて、老後はゆっくりゴルフしながら余生を送ろうと考えている人が多いんだけど、実際は老人ホームで人生を振りかえることもなく過ごす人は多い。だからこそ、毎日エンジョイしようとするアランの生き方は好きなんだ」

【高齢者世代のことをもっと知ろう!】

ハーングレン監督は『100歳の華麗なる冒険』を手掛けて高齢者への考え方に変化があったと語ります。

「スウェーデンは高齢者への尊敬が足りないと感じたね。映画も広告も若者向けが多く、高齢者は価値がないと思っているところがある。高齢の方だからこそ、おもしろい物語を持っているのにねえ。僕は子供がたくさんいるので、日々の暮らしで精一杯ところがあるけど、この映画を手掛けて、もっと高齢者の方への尊敬や姿勢を見直したいと思った。彼らとゆっくり語り合えば、たくさんのことを僕らに与えてくれるのだから」

スウェーデンではこの映画、高齢者のファンも多いそうです。

「人生に新たなエンジンを投下したような気持ちになってくれたみたい。まだまだ彼らから学ぶことはたくさんあるから元気でいてほしいよ。あとこの映画はアランが駆け抜けた歴史的事件も多く触れているので、若い人にはそこも注目してほしいね」

スウェーデンは福祉国家で高齢者にやさしい国という印象が強いのですが、最近はそうとも言えなくなっており、監督もそこを不安視しています。だからこそ、おじいちゃんが元気いっぱいなこの映画が拍手で迎えられたのでしょう。

【監督! 100歳まで生きたいですか?】

しかし、アランのように100歳まで生きたいか?と問われたら……。死ぬのは怖いけど、100歳までっていうのはとまどいますよね。でも監督は「僕は生きたいね」と。

「健康でいることが条件だけど(笑)。僕は生きるのが大好き、人生はグレートなものだからね。子供がたくさんいるので、彼らの人生を見届けたいんだよ。子供は、6人が実子で、ひとりは妻の連れ子なんだ。下は7カ月、上は23歳だよ」

え~! インタビューの間「僕は子沢山」を連発していましたが、7人のお子さんのパパとは。ハーングレン監督は、スウェーデンのビッグダディだったのですね!

主人公アランの、人生を流れるように生きる、荒波に抗わない生き方はひとつの参考になりそう。とはいえ、アランは自我がないのではなく、あえて流れに身を任せているのです。ある意味、これもまた賢い人生の歩み方と言えるでしょう。

執筆=斎藤香(c)Pouch

『100歳の華麗なる冒険』
2014年11月8日より、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督:フェリックス・ハーングレン
出演:ロバート・グスタフソン、イヴァル・ヴィクランデル、ダヴィド・ヴィバーグ、ミア・シュリンゲル、イエンス・フルテン、アラン・フォードほか
(C)NICE FLX PICTURES 2013. All Rights Reserved

ほかにもこんな記事があるよ~っ!

Powered by logly lift

コメントをどうぞ

トラックバック

  1. 映画感想 * FRAGILE

    2014年11月13日 at 21:59

    100歳の華麗なる冒険/無責任・無邪気・無計画!人生、考えるのなんて無駄よ。

    100歳の華麗なる冒険Hundraåringen som klev ut genom fönstret och försvann/The 100-Year-Old Man Who Climbed Out the Window/監督:フェリックス・ハーングレン/2013年/スウェーデン ガンガン爆発するわ、人は死にまくるわで大変です。 新宿ピカデリーシアター6、E-11で鑑賞。100歳のおじいちゃんが主人公ですが、中の人は撮影当時49歳なので、おじ…

  2. トラックバックURL

今日の人気記事

  1. SNSで話題の「ゴリラの裸足」を実際に履いて生活してみた🦍むくみが取れて足が細くなったりするのかな〜?
  2. スタバの紙袋が2200円!? 気になったので購入して実際に使ってみた正直な感想がコチラです
  3. 旅行前はセリアへ!100円でいつも使ってるシャンプーやスキンケアを試供品みたいに持っていけますゾ✨
  4. 罪悪感は減る?ノンフライヤー「COSORI(コソリ)」を使ってみたら手放せなくなるほど満足度が高かったので紹介させて🍤
  5. もしも地震が起きて本が落ちてきたら…!? 3Mの落下抑制テープを使って対策をしてみた【防災グッズレビュー】
  6. 異様に美味しい「カルディで配っている試飲コーヒー」を再現 / あの味の秘密は「クリーミーシュガーパウダー」でした!
  7. 食パンに 『ごはんですよ!』を乗せて食べると世界がひっくりかえるほど美味しい!チーズとコンデンスミルクを追加するのも最高デス…
  8. 台湾旅行に行ったらバラマキ土産はスーパーマーケット「全聯福利中心」で!おすすめ5選まとめ
  9. 結局、シャウエッセン・アルトバイエルン・燻製屋・香薫って何が違うの?有名4社のウインナーを食べ比べてみた
  10. ダイソー「ネギカッター」で白髪ネギに挑戦してみたら楽しすぎた! 便利だけど修行が必要みたいです🥷

© Pouch[ポーチ] / SOCIO CORPORATION
Powered by WordPress VIP